店舗お役立ち情報2008年6月号
店舗お役立ち情報 MOLO【No.85】2008年6月号
アートスタイル経営/奇跡の宿「大黒屋」
「客はアートでやってくる」タイトルだけ聞いてもピンとこないこの本、実は栃木県・那須で 現代アートを使って業績を伸ばしているすごい旅館、人呼んで「奇跡の宿」大黒屋の物語です。
創業457年の老舗温泉旅館を受け継いだ16代当主/室井俊二氏は今を去ること20年程前、業績の 落ち込みに悩む大黒屋にとって、リスクをともなう大胆な「賭け」にでる。
なぜなら、それは当時 8000円前後だった湯治宿の宿泊費を、一気に倍額の1万6000円に増額し、しかも部屋数を10部屋 から6部屋に減らすという、新たな挑戦ともいえる計画だったからだ。
現代アートを用いた明快な コンセプトを掲げることで、この宿のテーマである「健康」や「文化」「知」「美」を求める客だけが 共感し、そうではない客は足が遠のいていく、お客と直接に接するアートは、同じような「美意識」 を持った客に宿泊してもらうための、重要な選別機として働いています。