【美容室 THE EDDY】店舗開業までの軌跡
念願の場所へのこだわり店舗開業 ・ 諦めない想いが勝利した幸せなネクストステージ!
美容室THE EDDYのオーナーが、初めて弊社に店舗開業のご相談に来られたのは2020年11月26日。
まだ美容師として別店舗で働かれていて、年明けの2021年2月頃の美容室店舗開業を目指してのご依頼でした。
初めてのお打合せの際、すでにオーナーが開業を希望するエリア(早良区高取)でテナント物件を見つけていて、少し不動産管理会社とお話を進めている状態でした。
オーナーは、ご夫婦共々美容師さんで、それぞれ今の職場を退職して、ご夫婦お二人で独立開業を目指されます。
当初は、美容室店舗のご希望の広さが、おおよそ17坪(56.1㎡ / 畳で換算すると35畳)くらいを想定されていました。
セット面4席とシャンプー台2台設置、奥様の方がエステルームを希望、あとはトイレとスタッフルームなど考慮すると、店舗の「17坪」は、適切な広さかと思います。
ところが、今回、オーナーご自身で見つけていた高取のテナント物件は、完全スケルトンの34坪…。
適切な広さ17坪の2倍!
「高取のテナント物件がとても気に入っていて、そこにお店を構えたいけど…ちょっと広すぎて…」
確かに…(汗)、広すぎます…。
お知り合いから「半分にしてもらえないか交渉したら!」など助言があり、
ダメもとですぐに管理会社に交渉をしたところ、厳しい条件付で了承されそうなところまで交渉が進んだ、との連絡。
その厳しい条件とは…
管理会社(大家さん)としては、1社に34坪をそのまま借りて欲しい(分けて面倒な作業は嫌だ)考えなので、区画を2つで分けるとした場合は、
①区画間仕切は、美容室THE EDDYのオーナー側で負担。
②分けた時に、もうひと区画の方が普通に借りれる様に、電気・給排水設備、また防災設備(煙感知器や誘導等など)などの設備面を問題なく整備し、その費用も負担する事。
などです。
元々事務所仕様の1つの区画なので、給排水や電気などは1区画分しかなく分けるとなった時には、莫大な費用負担となります。
(はっきりとは言えませんが、全てを整えるには100万円単位で費用がかかります)
それでもオーナーは、今回の高取のテナント物件に惚れ込まれており、その厳しい条件を「前向きに進めたい」と回答。
そこまでのオーナーの強い気持ちを聞いてしまった以上、私たち店舗デザイン・店舗施工会社リード・クリエーションとしては、立ち止まるわけにはいきません。
厳しい条件をクリアしつつ、コストをできる限り安価に納めて、少しでもオーナーの費用負担を少なくするために頭をひねる日々がスタートします。
まずは現場である高取のテナント物件を見させて頂いて全てはそこからスタートします。
まだ以前のテナントの状態のままで天井、間仕切や床材などがそのままある状態で、日中ですが外光しかない感じで少し暗さを感じます。
<現状の現場写真がこちら>
一旦、現状の寸法を測り、区画の大きさなどを把握し、そこから店舗デザイン・プランへと作業に入っていきます。
その時に取った実測図がこちらです。(ipadに書き込みしてます)
んー、なんともザックリすぎる実測図。
でも、これで分かる(図面を描ける)のです。
後は写真をバシバシ撮って、それを見ながら図面を起こしていきます。
新規に店舗テナントとして入居する為に、不動産管理会社(大家さん)としては一度オールスケルトン(コンクリート剥き出し)状態にするとの事です。
店舗デザインプランを進め、店舗内装費用の概算見積りを急いで行います。
その概算見積りによっては、今回のテナントで開業計画をそのまま進められるか、それとも、このテナントをあきらめないといけないのか、という2択の大事な数字となります。
ところが、やはりテナントを分ける「厳しい条件」が負担となり、オーナーが考えていた当初予算からは程遠い(高い)金額になってしまいました。
「ど、どーしよー。(ドキドキドキドキ・・・)なんとかせねば…」
リードクリエーションスタッフ全員で知恵を出し合い、
「こうしたら雰囲気を保ちつつコストが下がるね!」
「デザインやプランをもっと工夫することで材料の価格を抑えられるかも!」
などなど…
「店舗オーナーの夢を実現させる」ことが、私たちリードクリエーションの「使命」です。
ですから、オーナーが目指す店舗内装と費用を整えるために、スタッフ総動員で必死に概算のお見積書を作成しました。
そして、オーナーご希望のデザインプランと費用を抑えた代替プランの2つを用意してオーナー様とのプレゼンに臨みます。
12月25日、クリスマスの夜に
オーナーご希望のデザインプランのお見積りを出した結果、やはり相当金額がオーバーしているプランであるため、「予算的に現実的ではないですね」と予想通りの返答。
「勝手ながらもう1案、コスト減のプランをご提案したいのですが、見てもらえますか?」
もちろん、オーナー希望のデザインではないのですが、デザインの方向性は維持しつつ材質やレイアウトを見直し、かなりコストを抑え、予算的にはオーナーのご希望に添う数字になっています。
私からのご提案に、オーナーは「この金額だったら考えられそうですね〜」
費用を抑えた代替プランを評価していただきました。
これでどうにか前進できそうです。
スタッフ全員で努力した結果です!
12月25日、クリスマスの夜のことでした。
美容室THE EDDYの店舗開業の話は進み、高取のテナント物件の不動産管理会社(大家さん)の方にも、もう片方のテナント様がスムーズに運営できるように、設備配管や電灯関係について、「それぞれの営業に支障がないよう整える」旨を施工会社の立場で説明し、不動産管理会社(大家さん)の担当者も「上司に凛義を上げていきます」と好感触を得ていました。
ところが一転…高取のテナント物件の不動産管理会社から非常な回答が!
順調にいっていると思われていた美容室THE EDDYの店舗開業プランですが、1月下旬、高取のテナント物件の不動産管理会社から一報が届きます…
「1区画でまるっと借りたいという方が出てきたのでそちらを優先します」
えー!!! そんな!!!
実は、最初の条件で、
「1区画でまるっと借りたい方が現れた場合は、そちらを優先します」
と、言われていたのです。
仕方ない…
でも、不動産管理会社としては「1区画でまるっと借りたい方」とは、まだ契約を交わしたわけではなく、美容室THE EDDYのオーナーに対して
「100%ダメではないです。その方と契約が成立しなければ再度検討します」との事。
(この文章だけでは非情な感じを受けるかもしれませんが、管理会社の方は親切丁寧な方でとても良い会社です)
そうなるとどうしていいのか…
美容室THE EDDYのオーナーには「信じれば必ず叶います」と、ある意味無責任な励ましの言葉をかけつつ、その実「一から物件探しを始めた方がいいのでは…」と悩んだり…。
私の知り合いの不動産会社に、オーナーが熱望するエリア近くで、空いている物件がないかと依頼してはみたものの、なかなか好条件でヒットする物件は見つかりません。
オーナーは、例の物件を諦めきれず、再度チャンスが巡ってくることを願っています。
空いている時間を見つけて他の物件を探していた様ですが、やはりその物件に勝る空き物件はなかなか見つからず、時だけが過ぎて行きます。
あの場所を信じていたから呼び寄せたモノ
開業希望の2月を超え、時はすでに3月。
美容室THE EDDYのオーナーから電話が入ります。
「藤崎で気になる物件が出たので一緒に見てもらえませんか?」
早良区藤崎にあるそのテナント物件は、地下鉄駅前で立地は抜群。
ただし、マンションの1階なのですが、入口が奥まったところで分かりづらく、お客様に見つけてもらえなさそうな場所(テナント)でした。
とにかく内装だけは確認しておこうと内覧しましたが、
「この場所で開業して店舗を構えるのはちょっと厳しいのでは…」と、オーナー話していた時に、高取のテナント物件の不動産管理会社の担当者からの入電。
「一区画借りたいと言っていたお客様がキャンセルしたので、やはり2区画でお貸しする事で話を進めていきたいのですが…」
その瞬間、オーナー渾身の〝ガッツポーズ〟
それだけ、高取のテナント物件で事業をスタートしたいという気持ちがあり、その「想い」が「幸運を呼び寄せた」のです!
いや、美容室THE EDDYのオーナーは「幸運」と同時に「家族と一緒に店舗を営む」という「ネクストライフ」を勝ち取ったと言っても過言ではありません!
開業店舗の場所が高取のテナント物件で決まれば、あとは早い展開となります。
話が一時中断していましたが、改めてオーナーとの打合せを再スタートし、店舗デザイン・プランの確認から金額のまとめなど話しを進めます。
隣のテナント候補も見つかったとの事で、お互いのテナント工事や開業後の運営がうまくいく様、双方のオーナーと私たち施工業者が顔合せをかねて集まり、打合せをする時間をつくるなど前向きに協議し進めていきました。
そんなこんなで着工日を4月19日に設定。
工事期間は約1ヶ月間。
着々と準備を進めていきます。
ここから先は、現場担当者の信岡にバトンタッチです。
<荒井 マモル>