店舗開業〜空き店舗・テナント物件探しのポイント
さぁ!独立だ!お店を作ろう!… 空き店舗・テナント物件探しで不動産会社に行く前に知っていてほしいこと
今のお店や会社から独立して「いよいよお店を開店させよう」、または、現在既に店舗運営をしていて「もうワンステップ売上を伸ばすために移転しよう」と思い立ったとき、いったい何から始めますか?
独立・開業しようと思い立つには、いろんな切っ掛け、機会や動機があると思います。
その機会や動機によって最初に考えるべきことは様々だと思いますが、概ね最初に想像することは、資金のこと。
そして、次に大事なことが「どこで営業するか」ということ。
つまり、店舗・テナントの立地を決めることではないでしょうか。
特に飲食店や美容室、エステサロンなど店舗営業をされる業種は、銀行や信用組合、日本政策金融公庫など資金調達を依頼する際、何処に店舗を開店するのか?というのは重要なポイントなので真先に聞かれますね。
どのエリアで開店する?や、毎月の家賃・テナント料や敷金等々、契約時に掛かる費用などの条件を踏まえ、ネット検索や知人友人、もしくはご自身が希望してるエリアの不動産屋さんに相談します。
空き店舗やテナント物件の情報を見るだけで、出店希望エリアの家賃の相場を知ったり、交通量や人口など商圏について、より具体的に想像します。
空き店舗やテナント物件探しは、夢を現実にする行動の第一歩でしょう。
しかし、夢を現実にするにあたり、もう一歩深めるための大事なポイントがあります。
開店したいエリアや家賃・テナント料以外に、知ってると店舗設計や内装デザインを依頼する際に役に立つ重要なポイントのお話です。
まず、大切なことは「お店の機能的なことを考える」ということです。
飲食店でも物販店、美容室・エステ等々、全ての店舗に関わる大事なお店の機能。
それを「設備」と言います。
店舗デザイン・内装工事・施工・管理をする私たちの業界では、そういった工事を「設備工事」と呼んでいます。
設備工事は、お店の売上やお客様には直接的に関係のない、目に入らない事柄なので、店舗やテナント物件探しの際は、見逃しがちなのです。
しかし、「店舗の機能性」という側面からはとても重要で費用も掛かる項目です。
実際、内装工事費の半分に迫る資金が「給排水・電気・空調・換気・ガス・火災報知器」などの設備工事費となります。
この設備工事は、お客様やお店で働く従業員スタッフが「居心地が良いかどうか」を決めるポイントにもなります。
例えば給排水は、きちんとお水が出て排水がスムーズであること。
電気は、照明の明るさや電気製品がキチンと動くことです。
空調は、室温の調整が細やかにできるかなど。
換気は、室内・店内の空気の流れをつくり、調理による煙りや臭いなどが接客スペースに立ち込めないために必要です。
ガス・火災報知器も同様な役割があります。
この設備工事に関わる項目を知っていると、店舗やテナントを決める際に役立ちます。
1. 給水メーターの口径(13mmまたは20mmか)の確認、トイレの有無、雑排水配管の口径
2. 100V電源のブレーカーのアンペア、または200V電源のブレーカーのアンペア
3. 室外機の設置場所(室内からの距離が長くなると工事費用が増額します)
4. 排気が外部に出せるのか?また給気も外部から取り入れ可能か?
※3と4の工事には、既存の壁の開口が必要です
※壁開口がNGのビルもあります。
5. プロパンボンベが必要な場合の設置場所及び搬入通路
上記のことを、その店舗やテナント物件の管理会社や不動産業者さんに確認してみてください。
物件契約の前、店舗デザイン、内装設計、レイアウト図面・工事費等に大変影響のある大切なことです。
独立して「お店を開店させてよう」、または現在店舗運営をしていて「もうワンステップ売上を伸ばすために移転しよう」と思い立ったとき、貴方が思い描くお店を作る前にちょっと知っておくと、店舗設計や内装デザインを依頼する際に役に立つ重要なポイントです。
是非ご参考ください!