店舗デザイン~外観・ファサードとサイン・看板
リアル店舗「見込み客」に来店してもらうための店舗デザイン
人々は、お店の外観(ファサード)デザインと看板(サイン)で、「どんなお店か?」を想像し、次の行動の判断材料にしている
店舗の外観「ファサード」とは、フランス語に由来しており、店舗や建築物の正面部分のことで、英語のfaceと同じ意味。
店舗や建物では最も目につく場所であり、店舗デザイン・設計上とても重要視されます。
店舗デザインとしての外観・ファサードのポイントは、通りを歩く人々に「分かり易く」、そして店内に「入り易い」印象、雰囲気を与えることです。
店舗の外観・ファサードと同様に大切なツールとして店舗の「看板・サイン」があります。
店舗の看板・サインは、飲食店や美容室サロンなどの個店にとって一番身近な広告媒体ですね。
通りを歩く人々は、店舗の外観・ファサードや看板・サインを見た瞬間に、
「あ、カジュアルなお店だなー(次の休みに利用してみよう…)」とか
「高級志向で値段も高そうだ(今度、上司に紹介しよう…)」
「お、小洒落てて美味しそうなお店だな(次回あの人との会食に使ってみよう…)」
などといった印象を持ち、次の行動を予感したり、選択したり、判断したりします。
お店にとって、店舗デザインを進めるにあたって、外観・ファサードや看板・サインのデザインを適当に任せたり、丸投げしてしまうことは、多くの見込み客を逃していることになります。
一番身近な広告媒体、販促ツールであるからこそ、集客アップに直接結び付く重要性をきちんと認識することが大切です。
店舗デザインの外観・ファサード、看板・サイン共に、当然お店のコンセプトに合わせて制作します。
また、デザインの統一感も大切です。
できれば、店舗デザイン、内装設計等と同時に外観・ファサード計画、看板・サイン計画もすることをお勧めします。
店舗のイメージを決定する外観・ファサードの3つのポイント
1.外観・ファサードの開放感
例えば、お店の軒先にテーブルを設置しているオープンカフェは、開放度が高いお店です。
店舗デザインにおける「開放度」とは、通りから見てお店が開放されているか、壁に閉ざされている状態かを表します。
開放度が高いお店は、お店の前を通り過ぎる人々と、お店との境界がなくなり、来店しやすくなります。
気軽に入店できるカジュアルなお店向きですね。
2.外観・ファサードの透視性
店舗デザインにおける「透視性」は、外観・ファサードに窓やガラス等の透視性のある壁を使用し、店内の様子が外側から見えるかをあらわします。
透視度が高いお店は、店内の雰囲気や客層がわかるので、初めてのお客様でも「安心感」を与えることができます。
店内がお客様でにぎわっている際は、「盛況感」として伝わり、お店の前を通る人々に「入ってみたい」と思わせる効果も期待できます。
3.外観・ファサードの深度
深度は、外観・ファサードというよりは立地になりますが、お店が通りに対して、どれだけ奥にあるかを表します。
お店が通りから奥に引っ込んでいるほど、通りすがりの人は入店し辛くなりますね。
「深度」が高いお店は、大きな通りにA型サインやウエルカムボードを設置し、通りを歩く人々にアピールし、誘導し、入店を促す演出をします。
また、この立地を利用して「隠れ家」的な演出をして他店との差別化を図るお店もあります。
店舗デザインにおける外観・ファサードデザインは、お店の業種・業態、ショップコンセプト、立地などを十分考慮し、時には看板・サインなども絡め、以上の3つの要素をもとに計画することをお勧めします。
店舗デザインにおける「看板・サイン」のポイント
店舗の看板・サインを作るときのポイントは、「発見される」「魅力を演出」「IN誘導する」の3つです。
1.「発見される」は、文字通り「お客様に店を発見」してもらい、注目してもらうことです。
お店を運営する上で欠かせないのが、常に新規来店客を獲得することです。
最近では、リアル店舗に於いても、インターネットによる情報発信が有効な訴求方法と言われていますが、インターネットの情報は、「すでに目的意識のある人々」に対しての訴求ツールなんです。
それに対し、店舗の「看板・サイン」は、通りを歩く人々など不特定多数に広くアピールできる広告媒体。
いかに人々が集まる場所でも、通りを歩く人々に認識されなければ存在していないのと同じです。
通りを歩く人々は皆「見込み客」ですので、チャンスを逃さないためにも、きちんと店舗の看板・サインを設置することをお勧めします。
2.お店の「魅力を演出」して興味を抱いてもらう
お店の特徴やアピールポイントを一目で伝えること。
このお店は「何を売るお店なのか」を分かりやすく表現することです。
店舗の魅力とは、例えば、「目玉商品・おすすめ商品」や「価格」の告知、店内の盛況感の演出、情報の鮮度、などです。
お店の魅力を演出するのは、お店のコンセプト、特徴やアピールポイントを的確に捉え、作成することが大切です。
3.お客様を「誘導」して実際にお店に入ってもらう行動を促すことです。
通りを歩く人々が、お店の前で一瞬立ち止まっても入店せずに通り過ぎてしまうのは、「情報が不足」しているから。
提供するお料理が分からなかったり、価格が表示されてなかったり、店内が暗かったりなど、本来伝えるべきコトを表示していなければ、「情報不足」によって、お客様は不安になってしまいます。
そんなお店、入ります?
また、看板・サイン自体は目についても、入口がわかりにいというケースもあります。
店舗デザインにおける、看板・サインは、この「見つけてもらう」、「魅力を伝える」、「実際に誘導する」という基本の3要素でスムーズです。
この看板・サイン制作の3つ要素は、どんな業種・業態でも変わりません。
店舗デザインを依頼する際に、以上を参考にお店の看板・サイン計画を検討されてはいかがでしょう。