店舗デザインの制作現場〜3DCGパース編
デザインの「全体像イメージ」を補完する、店舗デザイン制作に欠かせない「3DCGパース」の作成
店舗デザイン制作する際、通常は平面図や立面図、天井の照明計画・展開図面の「設計図」を起こします。
私たちリードクリエーションでは、平面図や立面図の「設計図」に加え、「CGパース」を作成してお客様とお打ち合わせさせていただいています。
「パース」とは、透視図法を用いて平面図や立面図などいわゆる「設計図」ではわかりにくい全体のイメージを、立体的(3D)に表現するもので、図面をもとに書き起こされているので、全体像をイメージしやすくなります。
つまり、お客様からのリクエストをビジュアルで立体的にご提示して確認する作業になります。
建物の外観や店舗のファサードを描いたものを「外観パース」、店舗内、室内を描いたものを「内観パース」と言います。
昔の「パース」制作は、専門性が高く非常に高い技術をもった方が「手書き」で行っていることが主でしたが、最近では専用のソフトを使用し、CGで設計図面に忠実に3D空間イメージを起こしていくことができます。
これを「CGパース」といいます。
「CGパース」により、先にも申し上げた通り、設計図では判断に至らなかった店舗の全体感や、詳細をチェックすることができます。
また、色、サイズ、形状、レイアウト、店舗に関わる動線、総合的な美観などを「CGパース」で確認し、ご依頼主とのお打ち合わせでリクエストを伺い、さらに改良を加え再度確認する、という作業を繰り返します。
ご依頼主との「デザイン的な食い違いを防ぐ」ことも役割のひとつ、ということです。
過去に弊社で制作した店舗デザインCGパースを2つご紹介します。
Coeur. for hair(クー フォーヘア)様
《CGパース画像》
《完成竣工画像(実際の写真)》
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hairsalon LATTE 様
《CGパース画像》
《完成竣工画像(実際の写真)》
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平面図や立面図といった、いわゆる「設計図」と比較して、CGパースをご覧頂くと全体イメージを想像し易くなりますね。
こういった3Dパースがないと、平面図とか展開図などで「頭の中だけで」想像してもらうしかありません。
私たちは、店舗づくりの専門職で日々こういった作業を繰り返しているので、頭の中で立体(3D)を想い描く事に多少は馴れていますが、頭の中にある映像をご依頼主様にお伝えするのはなかなか難しい作業です。
上記の2物件はどちらも概ね10坪弱(30㎡程度)のスペースです。
10坪弱(30㎡程度)のスペースのCGパースを描くのに、概ね1日~2日くらいは要します。
(その後の手直しも当然あるので結構な時間をかけないと完成しませんね)
お客様・ご依頼主様の理想やご要望にしっかりとお応えするため、また、私たち制作側との意思疎通のためにも、デザインの方向性を共有することは重要な作業ですので、3DCGパース制作は店舗デザイン制作において大切な業務であると捉えています。
実際の3DCGパース制作作業〜Shade3D作成のYoutube動画のご紹介
それでは、どのようにして3DCGパースが作られているのか。
実際の3DCGパース制作作業のPC画面上を録画してみましたので参考までにご覧ください。
今回の動画では、10坪設定で架空の美容室の内装パースを作成してみました。
Blog説明用なので、実際の店舗のパースを作成する時に比べて大まかな仕様になっています。
ご容赦ください。
Shade3D作成Youtube動画はこちらから (約2分程度の早送り動画)
好きだからこその「こだわり」! 楽しみながら作業する3DCGパース制作
お打ち合わせ時のご依頼主様のリクエストを、一から作り始め、ある程度完成したところから、良いのか悪いのか「ディティール(詳細箇所)のこだわり」へとエスカレートしていく自分がいて…。
もう少しクオリティを高めたい!
もっと細かい「質感」を表現したい! ちょっとやり直そう…
といった作業を、時間の許す限り繰り返してしまいます。
パースをレンダリング(プログラムを用いて物体の形状、視点、質感、光源、明暗などを生成・表現すること)して仕上げると、何とも言えない満足感がこみ上げてきます。
動画の3DCGパースは、第一回目のレンダリングで、書き出した物を見てチェック!
(ヘリンボーンのフローリングの見え方がちょっと変(不自然)なので修正したい!)
ここから更に「こだわり」の世界に入っていってしまうのですが、今回はここまで。
出来上がった「3DCGパース」が、お客様・ご依頼主様のお役に立つことが出来れば嬉しい限りです。
今後も「伝わるパース」を描き続けたいと思います。
< 荒井 マモル >